子どもが嘘をつくとびっくりしますよね。なんだかとてもいけないことをしているような気がして動転します。でもそれには理由があります。
自分も子どものころ嘘ってつかなかったですか?私は結構ついてしまっていました…。びっくりして強く叱ってしまう前に、子どもの嘘について少しご一緒に考えてみませんか?
嘘はいつからつくのか?
3歳頃になるとお話も上手にできる子がいます。4~5歳で幼稚園などでお友達と活発に交流するようになると、思考力も出来てくるでしょう。とすると、言葉を話すようになればもう嘘をつけるものだと思っていたほうがよいのかもしれませんね。
嘘をつくものだと身構えるという意味ではなく、嘘をついたからといって必要以上にショックを受けたりしなくていいのでは?ということです。
なぜ嘘をつくのか
・叱られたくない
これはもう私がよくわかります…。とにかく何をしても叱られたので、どうでもいいところでつまらない嘘をついていました。小さい頃って、隠し事しても親どうしで伝わったりして逃げ場がなかったこともあります。
当時、外でいわゆる買い食いをすることを禁止されていた時に、一緒にアイスクリームを食べているところを見つかって、家に帰ってから「あれは友達が持ってきてくれたんだ」と言ってしまったら、親がその子の家になぜか電話をしてバレてしまいました。
お礼を言いたかったのだと言っていましたがそれは半分の理由で、おそらく確認したのではないかな?と思っています。
あと、同じようなことで学校に電話されたこともあり、そのときは真に受けて学校に相談していました。テストで母の決めた点数以下だとひどく叱られるので、返されたテストの答えを書き直して、先生の採点ミスのせいにしたことも…、こうして思い返してみると本当に悪い子どもですね。
・かまってほしい
私はこれはなかったのですが、うちの次男がやります。
「おなかいたい…」という時は8割がた、かまってほしいときです。本当のときもありますから、そう言われると私が絶対になんらかの相手をしますよね。お腹を触ったり熱を測ったり、そうこうしているうちに「治った」ということがよくあります。
・サボりたい
私は熱をよく出す子どもだったので、しょっちゅう寝込んでは学校を休んでいました。朝は平熱でも昼過ぎから上がってくるパターンが多かったのです。
朝熱を測って、うちの場合は37度5分以下の場合は登校しなければいけなかったのですが、そこで低い場合、親が見ていない隙に体温計をこすったりお茶に浸したりして温度上げていました…。
昼から上がってきてしんどくなってくることがわかっているのに学校に行くのは辛かったのでそんなことしてましたね。でもなぜかバレていて測り直しさせられましたけれど。
嘘のようで嘘でない場合
これは私やお友達にもよくありました。嘘というより作り話ですね。話を面白くしようとして余計なエピソードを付け加えたりしてしまうんです。そしてそれで面白がってもらえると、エスカレートしたりまた作り話が膨らんだり…。
なぜお友達のそれがわかるかって?あきらかに不自然だったからそれはなんとなく作った話だなとわかります。これは私にはありませんでしたが、自慢したり話をあわせたくて嘘をついてしまったり、というのもあるようです。
知ったかぶりもこれに入るのでしょうか?いずれにしてもよいことではないですね。
嘘をついているなと思ったら
・厳しくしすぎない
私の例でもわかるように、子どもを叱りすぎると嘘をつくようになります。それも、本当にどうでもいいような、つかなくていい嘘ばかりつくので、子ども自身もそのときは辛く、でも回数を重ねるごとに嘘のつきかたもわかってきたり、罪悪感も減ってきたりといいことは何もありません。
・責めない
嘘をついたことそのものを強く責めると、また嘘をついてしまうようになるでしょう。また、嘘をついてまで隠していたことを正直に言ったならそのことを認め、嘘をついたことは責めないほうがよいでしょう。
よく「怒らないから本当のことを言いなさい」と言うから言ったら叱られるというパターンもありますけれど、あれはよくないですね。
・指摘しない
それは嘘でしょうと指摘すると、子どもは逃げ場を失ってしまいます。なぜ嘘をつかなくてはいけなかったのかを考えるのは大人の役目です。気づいたことを自分で気づいてほしいですよね。
一度でどうなるものでもないので、やめてほしい嘘をついたときには「嘘に気づいているよ、もうやめようね」というサインを送り続けるほかないでしょう。
・信じてもらえなくなると教える
嘘をつくと、次に本当のことを言っても信じてもらえなくなるというのは押してておいたほうがよいでしょう。
さりげなくオオカミ少年の話をしてあげるのもいいかもしれませんね。あれは嘘をつく子どもというタイトルの場合もあるそうで、退屈だからと皆が逃げる様子を面白がってつく嘘でしたね。
・悲しいと伝える
嘘をついたことを叱ると、また叱られないためにあれこれするので、嘘をつかれて悲しいのだという気持ちを伝えなければならないでしょう。子どももつきたくてついているのではない場合がほとんどです。
大人の嘘とは違うの?
大人がどれだけ嘘つきなのか?は大人はよく知っているかもしれません。
大人は親に対してというより、対人関係の作戦として嘘をつくのではないでしょうか?人を騙したり、相手を陥れようとしたり、自分をよく見せようと盛ってみたり…。
子どもの嘘はどちらかというと自分を守るための嘘が多いのではないでしょうか?
ついていい嘘ってあるの?
大人の世界の話と同じだと思います。
思いやりのためにつく嘘は、時と場合にもよりますが、ついてもいいのだと思っています。こういう嘘がつけるようになったら子どもも成長したのだと思っていていいでしょう。
そういうときは、嘘でしょうと指摘しないで受け止めていていいいと思います。
子どもの嘘は、親としては気になるものです。ときには自分のせいではないかと自分を責めてしまうこともあるでしょう。
もちろん親の方で気をつけなければならないこともありますが、成長の途上で多かれ少なかれあることだと考えられるので、ゆっくりと見守って行きたいものですね。