マルチハザード的と複合災害の意味の違いは?気象庁会見は流行語大賞狙い?

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台風20号の接近で、西日本豪雨被災地を含む地域での災害が再び危惧されています。そのニュースの中で、マルチハザード的にという聞き慣れない言葉が言われていました。なんとなく感覚的にわかりますが、マルチハザード的って何やねんというのが正直なところです。このわけのわかるようでわからない言葉について気になることをメモしておきます。。

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マルチハザード的とは?

2018年8月23日、台風20号について気象庁の会見の中で使われていた言葉です。

当該冒頭部分を文字起こししておきます。

強い台風が西日本に接近しています。

長時間すでに雨が降っている地域、普段雨の少ない地域でも大雨となり、さらにマルチハザード的に猛烈な風、波、顕著な高潮と災害をもたらす複数の激しい現象が同時に夜間に発生するおそれがある地域があることから、この会見の場を設けさせていただきました。

「複数の激しい現象が同時に発生」と補足的に言っているものの、マルチハザード的にと言われてもちょっとはあ?という感じですよね。

マルチハザード≒複合災害?

何でもかんでも英語にすればいいってもんじゃないよって、では日本語にするとどうなるのかというと、聞き慣れた言葉で言えば「複合災害」といったところでしょうか…。

この2つの言葉は同じものと考えていいのか、違いはあるのかといった細かい部分の議論の余地はあるものの、だいたい似た意味のものととりあえず捉えてよいようです。

それでは、日本語で近い言葉ならいいのかというと…。

複合災害とは…?これならいいのか?

東日本大震災の時には、まずM9レベルの大きな地震が発生し、次に巨大な津波が発生し、福島第一原子力発電所の事故が発生しました。地震だけでなく、津波や原子力発電所の事故など複数の災害が発生しまいしたが、このような災害のことを「複合災害」と呼びます。

災害は一つの災害だけが発生することも多いですが、過去の日本の災害を振り返ると、地震と風水害が連動するなどといった、いくつもの災害が発生する複合災害を繰り返してきています。

中略

そもそも複合災害とは何かについてひとことで言うと、複数の災害が同時またはほぼ同時に発生することです。地震が発生した後に津波がくることは複合災害の誰もが知っている事例ですが、この他にも、風水害から土砂災害が発生するなど、複合災害の組み合わせは多くあります。

地震のあとに津波や火災が起きること、台風や大雨のあとに土砂災害が起きること、等々。

あるいは人災ではありますが極端な例で福島原発事故、もっと毎回起こる例では鉄道やライフラインが断絶することで起きる障害、これらが合わさって起きることは普通に経験しているし、わかることです。

これをマルチハザードと言われると途端にイメージがわきにくくなりますね。

しかし、日本語の複合災害でももうひとつですよね。

迫っている危険を伝えて、早急に行動してほしいなら、誰にでも伝わる言葉を使わないと意味がありませんね。

マルチハザードという言葉は特に新しいものではなかった

しかし、この言葉自体は、今日突如出てきたようなものでもないようです。

3年前の会見でも、種々の災害が同時に起こりやすい日本の災害の特殊性に対応出来ることをアピールするのに使われています。

私ども日本の気象庁では、気象だけでなく地震・火山、海洋など多くの分野を担当しております。このことが、例えば大きな地震が発生して地盤が緩んだという時に、大雨警報の警報基準を下げる、といった総合的で臨機の対応を可能としていること、自然災害に関するマルチハザードという言葉が国際機関、WMO等で非常に注目されているわけですけれども、その自然災害に対するマルチハザードの対応が、我が国の気象庁は整っているということを紹介しまして、他の国々でも参考にしていただきたい、ということを申し上げて参りました。

気象庁長官の会見内容です

もっとも、これは2014年の広島の豪雨災害での教訓を踏まえて言われたことでありますが、その3年後、また豪雨災害でこのような事態になることを予想できていたのでしょうか?きちんと対応できていたのでしょうか?という疑問は残りますが…。

マルチハザードという言葉についての反応・意見

この期に及んでといいますか、これだけの悲惨な経験をしながら、まだ意味の通じにくいこのような言葉を使うのかな?といった感想を持つ方が多かったようです。

複合災害はあまりよい言い換えではありませんが、マルチハザード的よりはマシでしょう。

ともかく、意味不明。

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まとめ

耳慣れないマルチハザードという言葉を会見の中で使用した気象庁。

当然といいますか、意味不明、もっとわかりやすく言うべきという意見が相次いでいます。

マルチハザード的というかと思えば、ここまでの表現もする。

気象庁が苦慮していることはまあ、わかりました。

しかし、危機が差し迫っているときに、このような言葉の問題で批判や議論を招いているのは確かにおかしなことだと思います。

具体的にどのような危険が迫っていて、どのように行動すべきかは、誰でも一度聞けばわかるような明解な表現を使用すべきですね。

気象庁はマルチハザードなどという浸透していない言葉を使い、しかも「的に」でさらに意味不明となっているような言葉で、流行語大賞を狙っているのかと揶揄されている場合ではありません。

確かにちょっとびっくりしたので、書き留めておきました。

台風の進路の地域の方々はくれぐれもお大事にされていただきたく思います。

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