特定非常災害と激甚災害の違いと意味は?非常災害や特定大規模災害の定義についても

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この度の西日本豪雨災害が特定非常災害に指定されたというニュースを見ました。震災以外では初ということです。

特定非常災害とは何なのか、また激甚災害非常災害とはどう違うのか、また似た言葉で特定大規模災害とは何なのか、気になったのでメモしておきます。

政府が、西日本豪雨を「特定非常災害」に指定する方針を固めたことが13日、分かった。被災によりさまざまな行政手続きができなくなった住民の救済が目的で、運転免許証の有効期間延長などの特例が想定される。

 政府が、西日本豪雨を「特定非常災害」に指定する方針を固めたことが13日、分かった。被災によりさまざまな行政手続きができなくなった住民の救済が目的で、運転免許証の有効期間延長などの特例が想定される。
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特定非常災害とは

特定非常災害特別措置法(特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置法:平成8年)に基づき、著しく異常かつ激甚な非常災害について種々の行政手続きの期限の延長や、履行できなかった義務についての免責、法人や相続に関わる財産上の手続き期間の延長などを特例として定めたものです。

また、仮設住宅に関わり、被災者の生活再建の優先のため建築基準法や景観法で特例を設けています。

著しく異常かつ激甚な非常災害とは

・死者、行方不明者、負傷者、避難者等の多数発生

・住宅の倒壊等の多数発生

・交通やライフラインの広範囲にわたる途絶

・地域全体の日常業務や業務環境の破壊

http://www.soumu.go.jp/main_content/000418021.pdf

これらを総合的に勘案して指定されます。

阪神淡路大震災への対応のために整備され、1996年に施行されました。

過去には

・阪神淡路大震災

・平成16年新潟中越地震

・平成23年東北地方太平洋側地震(東日本大震災)

・平成28年熊本地震

で適用されました。

激甚災害とは

激甚災害法(激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律:昭和37年)に基づき、災害が発生した場合その影響が甚大で地方や被災者に対して特別な財政援助が必要とされた場合に指定されます。

指定の要件は中央防災会議(内閣府に設置された防災に関する決定機関)の定めた基準により、復旧や復興にかかる費用が税収の何%かを上回るといった、金銭的にどのくらいの被害があったのかということが勘案され、震災等に限らず台風などの被害などについてほぼ毎年指定されています。

このたびの西日本の豪雨についてももちろん指定されるでしょう。

 安倍晋三首相は11日、西日本豪雨で被災した岡山県を視察した。視察後、岡山市内で記者団に対し、被災地の激甚災害指定について「迅速な指定をするよう作業を進める」と述べた。また、普通交付税の前倒し交付や政府の予備費を活用するなど、早期の復旧や生活支援を後押しするため自治体への財政支援に取り組む考えを表明

非常災害とは

本来は、地震・津波・洪水・暴風・豪雨・豪雪などやそれにともなう土砂崩れなど異常な自然現象などによって発生する災害を表す一般的な言葉で、法律内でも使われています。

日本地図と波紋

一例です

・特定非常災害特別措置法(平成8年)

第2条

著しく異常かつ激甚な非常災害であって、当該非常災害の被害者の行政上の権利利益の保全等を図り、又は当該非常災害により債務超過となった法人の存立、当該非常災害により相続の承認若しくは放棄をすべきか否かの判断を的確に行うことが困難となった者の保護、当該非常災害に起因する民事に関する紛争の迅速かつ円滑な解決若しくは当該非常災害に係る応急仮設住宅の入居者の居住の安定に資するための措置を講ずることが特に必要と認められるものが発生した場合には、当該非常災害特定非常災害として政令で指定するものとする。この場合において、当該政令には、当該特定非常災害が発生した日を特定非常災害発生日として定めるものとする。

・大規模災害復興法(平成25年)

第2条9号

特定大規模災害等、特定大規模災害その他著しく異常かつ激甚な非常災害として政令で指定されている災害をいう。

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特定大規模災害とは

ここで出てきました特定大規模災害とは、災害対策基本法(昭和36年)にもとづき緊急災害対策本部が設置された災害のことです。

災害対策基本法は1959(昭和34年)の伊勢湾台風被害への対策のために整備されました。

災害対策基本法では災害の規模により

・災害対策本部(地方が主体)

・非常災害対策本部(国が主体)

阪神淡路大震災・平成16年新潟中越地震・御嶽山噴火・熊本地震など

今回の西日本豪雨も

・緊急災害対策本部(国が主体)

平成23年(2011)東日本大震災

が設置できるものとし、緊急災害対策本部が設置されたものは大規模災害復興法(平成25年)に基づく特定大規模災害となります。

ほかに災害対策基本法で設置できるものは原子力災害対策本部がありますが、東日本大震災で福島原発について設置されたのが最初です。

つまり

特定非常災害指定

被災者が税制や行政上の不利を被らないよう特例を定めるため。

激甚災害指定

復興にかかわる費用が莫大であるさいに国が円滑かつ迅速に財政援助するため。

ということです。

いろいろ法律や用語が紛らわしいですが、災害で困っているのは被災者・現場です。

正直法律用語や基準なんてどうでもいいから、自然災害など個人の責任でないものはみんな助けてほしいと思うのですが…。とにかく国は迅速かつ適切な対策のために尽力していただきたいものです。

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